冷めたパエリャ

　パルマ（Palma de Mallorca・スペイン/マジョルカ島）→バレンシア（Valencia・スペイン）　２００３年２月５日（水）

　日記より

　今思えば

　朝食後、相棒は休息を取る。これで何とかなるのだろうか？　その間に散策、インターネットカフェを見つける。戻ってミネラルウォーターを買う。部屋に戻ってきたが、荷物は結局この島へは届いていない。

　本人が大丈夫といいつつ、長時間眠ったようなので、そろそろ何とかなるかもしれないと思っていた。でも、結局回復しないまま、島を出ることになった。既にバレンシア行きの飛行機のチケットは買ってあった。

　ホテルの部屋から。陽光さんさんという感じ。

　アルムダイナ宮殿(Palau de l'Alumudaina)。もともとはアラブ王のものだったそう。ここらでは、アラブとヨーロッパとが、かなり激しく争ったようだ。

　アルムダイナ宮殿付近から。中央やや右の高台に見えるのが、ベルベル城。

　タクシーで空港へ向かい、昼の飛行機で、バレンシアへ。彼女のスーツケースを私が持って。空港にはマジョルカの選手らしき大柄の人々が。

　相棒には「悔いは残るかもしれないが、また来ればいいじゃないか？　本当に来たかったら、また来る機会も開けるはず。」と言うのみであった。

　バレンシアの空港から街までもそんなに遠くはないのだが、タクシーを使う。ノルド駅付近のソローリャ(Sorolla)というホテル。

　バレンシアに来て、実は島よりも北にはあるのだが、もっと日差しが強くなってきたような感じがした。一泊しかしないのだが、相棒も少しはよくなるかもしれないと、相変わらず楽観的なのであった。

　ホテルの近くのレストランで昼食。少し遅い時間だということもあるが、パエリャを頼んだら電子レンジで暖めている。出てくるとぬるい。サラダとともに食するが…

　冷めていていけないのは、ピザやラザーニャ（10ccの"Life is a Minestrone"に"Death is a cold Rasagnie"というのがあった）だけではないのだ。

　ノルド駅(Estación del Nord)。隣に闘牛場がある。

　相棒をホテルへ送り、私はまたまた百貨店、エル・コルテ・イングレスへ。また、パンツとＴシャツ等を買う。

　この時点でまだ荷物が届いていなかった。洗濯も追いつかなくなってきた。

　カテドラル。ミゲレテの塔(Torre del Miguelete)から街が一望できる。登ったら息が切れたが、お婆ちゃんも登ってきた。いくつになっても旅に必要なのは体力だ。好奇心を持ち続けるためにも。

　その眺めだが、眺めはいいが、特別凄いものが見える訳ではなかった。でも、高いところに登って周囲を見るというのは、住む人にも、旅する人にも自分のことを確認するという意味でも「基本」であると思う。

　市場の前を通る。映画の撮影中である。

　夕方の4時を過ぎていたので、市場は閉まっていた。裏手にパエリャ鍋や土産物を売っている店も並んでいて、非常に心ときめいたが、熱を出した相棒が寝ているということも考え、戻ることにした。映画は何か歴史物のようだった。ラ・ロンハ(La Lonja)の前も通ったが、ここも「次回の課題」である。

　夕食は1人で近くのセルベッセリアへ。サラダとパエリャ。ここのパエリャも今一つ。

　バレンシアは人口80万人弱だそうであり、それなりの大都会だが、バルセロナに比べると、かなり田舎というか、伝統的な感じがする。

　病床の相棒に電話があり、私の荷物は明日の午前中に到着するとの連絡。

　相棒は、寒いので「ブランケット」と英語で言ったところ、通じなかったと言ってむくれていた。和西辞典を引くとマンタ(Manta)とあり、これを言うだけで解決。ここらがバレンシア、スペインらしいところなのかもしれない。

　荷物については、確か、ホテルに着いたときに、すぐに場所を航空会社に連絡し、その日のうちに荷物が届くはずだったのだが、似た人がいたとかで、運ぶ人が間違えてしまい、この日の内には着かなかったったのだった。全く…